豊島秀範/監修 皆藤俊司/編著
「古文が苦手だ」という高校生や受験生は多いですね。その一因が古典文法の複雑さにあることは間違いないでしょう。また、「古典を原文で読みたいけれど、あの古典文法が」と、二の足を踏んでしまう社会人も多いことと思います。
古典文法が複雑で難しいと思われてしまう大きな要因になっているのが助動詞の存在です。名詞はもちろん、動詞や形容詞、助詞など他の品詞は辞書を引けば意味はわかりますし、同じ日本語ですから現代語からその意味を類推することもある程度可能です。活用を覚えるのもさほど苦労はないでしょう。ところが助動詞は活用・接続・意味など注意すべき点がたくさんあり、その用法に慣れていないと辞書を引いてもなかなか意味をつかむことができにくいのです。助動詞をきちんと学んでおかないと、そもそも他の品詞と助動詞の区別さえつかなくなってしまいます。
しかしこのことは逆に言えば、助動詞をきちんと理解すれば古典文法はほとんど克服したも同然ということでもあるのです。本書はそんな助動詞克服のための参考書です。数多い助動詞を意味で分類し、実際の用例を使って活用や接続を解説します。また、要所要所で覚え方や語の識別法を示し、学習者の便宜を図っています。豊富な練習問題には詳細な解説を施した別冊の解答・解説集を用意しました。
本書一冊で助動詞学習はほぼ完璧です。高校生や受験生はもちろんのこと、古典を原文で読めるようになりたいという社会人にとっても、必ずや本書がそのお役に立つことでしょう。
A5判・80頁/定価:820円+税
<別冊解答・解説集(16頁)>付
ISBN 978-4-905350-05-7